服薬指導

薬剤師の服薬指導:『患者さんの褒め方』を意識して服薬指導することが重要


こんにちは。 マサです。

調剤薬局にて薬剤師として働いています。

先日、あるYoutubeを見ていたところ、『これは服薬指導に使える』と思いましたのでご紹介します。

あなたは『患者さんの褒め方』を意識した服薬指導をしていますか?
努力して出た結果を褒めれば良いと考えていませんか?
それは正しい褒め方ではないかもしれません。

『患者さんの褒め方』を意識して服薬指導することが重要

結論:『結果』ではなく、『努力』を褒めることが大切

子どもを対象とした実験

コロンビア大学で行われた『子どもたちの褒め方に関する実験』

子どもたちをAとBのグループに分け、3回のテストを受けてもらいます。
1回目のテストを受けた後、テストの結果が良かったときは
Aグループは「頭が良いね」と能力を褒めます。
Bグループは「あなたはよく頑張ったね」と努力を褒めました。

2回目はとても難しいテストを受けさせました。

3回目は1回目と同じ難易度のテストを受けさせました。

褒め方の違いがテストの成績に与える影響を調べる実験をしました。

結果は努力を褒められたBグループの子どもたちは成績を伸ばしましたが、能力を褒めたAグループは成績を落としました。
Aグループの子どもたちは、簡単な問題は才能があるから解け、難しい問題は才能がないから解けない、と考える傾向にありました。
Bグループの子どもたちは、難易度にかかわらず粘り強く挑戦する傾向にありました。

以上のことから、子どもを褒めるときは、具体的に子どもが達成した内容を上げることが重要とわかりました。そうすることで、更なる努力を引き出し、難しいことでも挑戦しようとする子どもに育つことがわかりました。

ハーバード大学で行われた同様の実験

Aグループは『学力テストや通知表の成績がよくなればご褒美をあげる』
Bグループは『本を読む、宿題をやる、学校にちゃんと投稿するなどをやればご褒美をあげる」

AとBグループのどちらが学力テストの成績が良くなるかを調べる実験をしました。

結果は『取り組む過程』を褒めたBグループの方が良い成績を取りました。

Aグループではどうやって良い成績を取れば良いのかがわからない子供が多くいました。しかし、Bグループは良い成績を取るための過程にご褒美を与えたため、良い成績を取るための流れができました。

以上の2つの研究からわかったことは、
・褒めるのは能力ではなくて努力
・ご褒美は結果ではなく過程にする

これは大人でも同じだと思います。

たとえば、血糖値を下げようと毎日10分歩くことを始めた患者さんがいたとします。
10分では血糖値低下に繋がらない可能性が高いことを薬剤師は知っていると思います。
そのため、10分歩いても血糖値は下がらないと思います。
しかし、何もしなかった状態から10分歩くようになったのであれば、その努力を褒めることが大切です。そして、次のステップとして、歩く時間を長くしたり、坂道を歩くようにしたり、早歩きにしたりするなどを患者さんに提案します。

薬剤師は、『血糖値低下』という目標達成のために、何をすべきかを逆算して指導する必要があります。

1.運動を開始する → 2.強度を高めるor時間を延ばす → 3.2で選択しなかった方を実施する → 4.結果につながる

『血糖値低下』という目標が達成されなくても、1,2,3の過程を行えばご褒美をあげるように指導します。

「大人は単純じゃないから、結果が出なければ止めてしまうのではないの?」と考えるかもしれません。
確かにそうかもしれません。
なので、薬剤師の服薬指導のウデが問われます。

服薬指導

マサ
毎日10分のウォーキングをやってくださったようですが結果に繋がりました?

結果は出なかった。全然血糖値が下がっていなかった。
おじいちゃん

マサ
そうだと思いました。

どういうこと?
おじいちゃん

マサ
私は、毎日10分のウォーキングで結果が出たらラッキーと考えていました。
ですが、10分のウォーキングをすることがとても重要なことと考えています。今回やってくださったことが、目標達成のためにはどうしても必要な過程でした。次は30分歩いてください。おそらく結果につながると思います。

マサ
最初から30分歩くことができる方ばかりではありません。しかし、10分であれば開始できる方は多くなります。ちゃんと10分歩くことを努力してくださいました。ここまで努力してくださったので、もう少し努力してみませんか。

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