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薬剤師へ『心疾患・腎機能低下者への減塩商品には注意が必要!!』


こんにちは。 マサです。

調剤薬局にて薬剤師として働いています。

血圧管理のために減塩商品を勧めたことがありますか?

腎機能や心機能が低下した患者さんに、塩分注意のために減塩商品をお勧めした経験のある薬剤師は多いと思います。

その減塩商品は本当に使用して良いですか?

今回は減塩商品を使用するときの注意点を記事にしたいと思います。

心疾患・腎機能低下者への減塩商品には注意が必要

結論:カリウムが含まれている商品が多いため、カリウム制限中の患者さんには要注意!!

高カリウム状態がなぜよくないか

血清カリウム値が6.5mEq/mLを上回ると心電図の波形に異常が生じ始め、最悪心停止につながってしまいます。
そのため、腎機能低下者、心機能低下者においてはカリウムの管理が大切になります。

では、どの程度腎機能が低下するとカリウム制限が必要になるかと言いますと、
「食事または静注によるカリウムの摂取が過剰でなければ、GFRが10~15mL/minを下回らない限り高カリウム血症は稀」と言われています。
GFRが10~15mL/minを下回る患者さんは透析直前なため稀なように思いますが、業務していると多くはないですが出会います。

減塩の目安となるGFR

GFRが30~45mL/minの患者さんでは1日のカリウム量が2,000mg未満
GFRが30mL/min未満の患者さんでは1日のカリウム量が1,500mg未満

とされています。

ここで減塩商品を確認してください。

減塩醤油や塩に含まれているカリウム量は1日量からすれば多くないように感じるかもしれませんが、高カリウム状態になっている患者さんはカリウムの摂取量が多い可能性があります。特に減塩の塩は注意が必要です。少しでもカリウムを減らすためには、減塩かつ低カリウムの商品の活用が大切です。

服薬指導例

マサ
カリウムを減らすためには、生野菜ではなく一度茹でてから調理し、茹で汁は捨てることが大切です。果物にはカリウムが多いので、どうしても食べたい時は缶詰を活用することをオススメします。また野菜の茹で汁同様に、缶詰の汁(シロップ)は口にしないでください。
注意していただきたいこととして、減塩醤油や塩にはカリウムが含まれているものが多くあります。減塩商品はカリウム量を確認することが必要です。
カリウムを管理するためには、少しずつ減らす意識が大切です。

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