こんにちは。 マサです。
調剤薬局にて薬剤師として働いています。
あなたは患者さんから頭痛の相談を受けた経験がありますか?
その時に、OTCで対処した方が良いのか市販薬で様子を見て良いのか悩んだ経験はありませんか?
シリーズで頭痛に関する対応を記事にしています。
私が作成した『頭痛のフローチャート』をご覧ください。
書籍3冊とインターネット上で調べたことをまとめて作成しました。これ以外にも頭痛の原因になる疾患はあります。
その時には、目の前にいる患者さんの現病や既往歴から推測することも必要になります。
頭痛を訴える患者さん
ある一人の患者さんが来局されました。


























服薬指導
・痛みの場所によって、歯磨きや洗顔など痛みを引き起こす特定の動作があります。痛みのある時には注意してください。
・市販の痛み止めでは効果が期待できません。病院から処方される中で効果が期待できるものがあります。病院受診をオススメします。
・区別しなければならない病気として、帯状疱疹による痛みや帯状疱疹後三叉神経痛といものがあります。ここ最近、帯状疱疹を経験されていなければ、今回の痛みの原因が帯状疱疹かもしれません。発疹がでてきたらすぐに皮膚科を受診してください。
・病院から処方されたお薬が使用できない場合や効きが悪い場合は、他の治療方法もありますので、落ち込まずに先生に相談してください。
三叉神経痛の特徴
・主に第二枝(下瞼から上の歯茎・唇)、第三枝(下の歯茎・唇から下顎)に起こりやすいが、第一枝(おでこから眼球)にも起こることがある
・短い痛みを繰り返すために、「一日中痛い」と表現する患者さんもいる
・誘発される動作・場所がある(第二・三枝:洗顔、歯磨き、化粧、髭剃り、食事、鼻をかむ、会話など)
・顔の片側におこることがほとんど
・繰り返すことがある
・一日に何度も繰り返すことがある(1日100回繰り返すこともある)
・痛みのない時には感覚が鈍くなるようなことがない
・刺すような痛み、電気が走るような痛み
・突発的な痛み
・一瞬の走るような痛み(数秒程度がほとんど、長くても数分以内)
・半身性の症状や言語障害などの脳疾患のような症状はない
三叉神経痛の原因
・90%以上が血管による神経の圧迫です{頭蓋内の前下小脳動脈、脳底動脈、第5脳神経(三叉神経)が脳幹に入る部位での静脈ループ}
・脳腫瘍
三叉神経痛の治療
内服治療
・カルバマゼピンが第一選択
・ガパベンチン、バクロフェン、バルプロ酸ナトリウム、フェニトイン、アミトリプチリンなども有効
手術療法
・三叉神経を圧迫している血管を移動する
・脳腫瘍が原因の場合は腫瘍を摘出する
定位放射線治療
・理由はわからないが、6−8割の患者さんに有効と言われている
三叉神経ブロック
・局所麻酔薬や神経破壊薬を注射する(薬の効果が切れると再発する。後者の薬の方が長持ちする)